自粛生活で生まれた時間の活用法
やり場のない不安や不満などから、ストレス発散につい文句を言いたくなる気持ちもわかります。しかしここは気持ちを切り替えて、自粛生活で生まれた時間を有意義に使うことを考えてみてはいかがでしょうか。
「収入がゼロなのに、固定費はかかる」「預金残高がどんどん減っていく」という恐怖を、私も経験したことがあるからです。
平時なら自分も「批判してもしょうがない」「自己責任だ」などと、偉そうに言うかもしれません。しかし今は、個人でどうすることもできない非常事態。こんなひどい状況になるとは、誰も予想できなかったでしょう。
やり場のない不安や不満から、批判や文句を言いたくなる心情を否定することはできません。
とはいえ、「ただ文句を言ってやり過ごせばいい」とは言いません。
たとえば今、コロナの直撃を受けている人は、将来に備えて環境に影響されにくい商材やビジネスモデルの開発をする。あるいは職種や働き方を根本的に変えようと、じっくり検討する時間に充ててはいかがでしょう。
収入が減った人、あるいは事業主の緊急措置としては、情報収集を怠らず政府の発表に敏感になり、お金は借りられるだけ借りておくこと。もらえる給付金や助成金は、もらえるだけもらっておくことです。
「政府や他人に頼らない」などと、きれいごとを言っている場合ではありません。キャッシュが底をつけば、そこでジ・エンドなのですから。結果的に使わなくても、それはあとで返済すればいいだけです(ただし、返済の目途がつかない人は注意が必要ですが)。
いつ収束するか(あるいはしないか)わからないから、手元の現金が厚いに越したことはありません。面倒でも「申請手続きもひとつの仕事」ぐらいに割り切って申し込むことです。
ひとしきり不平不満を吐き出したあとは、個々ができることを考えて実行していきましょう。アフターコロナがいつやってくるのか、あるいはウィズコロナ(with)の時代になるのか、わかりません。
しかしここは、しぶとく生き抜いて、後世に「オレらはこんなすごい経験したんだよ」「次に同じようなことが起きたらこうしよう」「可能性を想定し、影響を最小限にできるようにしておこう」という知恵を遺したいものです。